医学の世界への第一歩ともなる医学部受験。2020年は世界を揺るがせている新型コロナウイルス感染症の影響もあり、医学部への受験の決意を新たにした方も多いかもしれません。
医学部受験では、夏からの過ごし方が重要とされることが多いため、今が勝負時と感じている方もたくさんいるはずです。医学部受験合格を視野に入れ、予備校を選ぶべきポイントを踏まえながら、関東エリア・関西エリアのそれぞれでおすすめできる予備校をご紹介していきたいと思います。
目次
医学部受験に合格するためには、日々の試験勉強も大切なことであるには違いませんが、自分に合った予備校を選ぶことが何よりも大切なことになります。
関西エリアで医学部受験に強い予備校は広範囲に広がっていますが、評判のよい多くの予備校が大阪市内に位置しています。医学部受験を専門にしたカリキュラムを用意している予備校も多く、偏差値が30代からでも余裕を持って医学部を目指せる予備校もあるほどです。
評判がよいのは、予備校としてしっかりとコンセプトを持った、医進の会、医学部進学予備校メビオ、医系専門予備校メディカルラボ、リニア医学部専門予備校、医匠塾、大阪医歯学院などの予備校です。
カリキュラムの充実はもちろん、より効率的な受験勉強のために学生寮を完備しているところも。全体的に少人数制授業や個別授業に特化した予備校が多く、大阪医歯学院、医学部進学予備校メビオ、医系専門予備校メディカルラボなどは、設立時から安定して高い評価を得ている予備校も少なくありません。
医進の会や医系専門予備校メディカルラボでは、わからないところを気軽に講師に質問できるチューター制度を採用しており、弱点克服や理解度を深めたい時もとても強い味方となってくれます。
また、歯学部への合格を目指している場合には、とくに歯学部の受験で高い実績を持つ大阪医歯学院やリニア医学部専門予備校などがおすすめ。
もしも、中学生の早い段階から医学部を目指したいのなら、中高一貫生向けのコースが用意されている医匠塾もオプションのひとつです。同校では、再受験者向けコースも充実していますので、再度受験に挑戦したいという既卒生にもおすすめです。
しかし、評判がよいからとすぐに予備校を決めてしまうのは禁物。少なくとも、2・3校を比較して、それでもやっぱりここがよいなと思える予備校を選ぶと失敗がありません。
夏休み中の夏期講習への参加、オンラインでの相談会などの機会を上手に活用して、自分が効率よく勉強できると感じる予備校を選ぶようにしましょう。
※下記表ですが、横スクロールができます。
予備校名 | 設立 | 校舎 | コース | 授業スタイル | その他 |
---|---|---|---|---|---|
医進の会 | – | 天王寺校 上本町校 谷町校 | 完全個別指導コース | 少人数制授業 担任制 オンライン授業 |
学生寮 個別カリキュラム オリジナルテキスト チューター制度 個別ブース |
医学部進学予備校メビオ | 1980年 | 天満橋校 | 高卒生本科 高3生本科 高1・高2生本科 推薦本科 オンライン授業 |
少人数制授業 担任制 オンライン個別授業 |
学生寮 オリジナルテキスト |
医系専門予備校メディカルラボ | 2006年 | 大阪梅田校 大阪なんば校 あべのハルカス校 |
国公立医学部受験コース 私立医学部受験コース 医学部総合コース 医学部科目選択コース 医学部科目選択コース |
個別授業 | 個別カリキュラム 学生寮 自習室 質問専任チューター制 |
リニア医学部専門予備校 | – | 梅田校 | 国公立大医歯学部・大医・関医受験コース 私立医大受験コース 私立歯学部受験コース 医・歯学部受験個人指導コース 個人指導・個別指導コース 現高3生コース |
少人数制授業 個別授業 |
オリジナルテキスト 特別講座 |
医匠塾 | – | 中津校 | 中高一貫校生・現役生向けコース 既卒生向けコース 再受験者向けコース |
個別授業 | 個別カリキュラム |
大阪医歯学院 | 1982年 | 新大阪校 | 全クラスコース パーフェクトコース レギュラーコース 集中コース |
担任制 教科別・学力別クラス授業 個別指導 |
学生寮 |
関西エリア以上にたくさんの予備校が存在する関東エリア。関東エリアの予備校は、東京都・神奈川県・千葉県・埼玉県と関東全域に広がっていますが、やはり多くの予備校が集中しているのは、東京都内の千代田区、新宿区、渋谷区などのエリアです。
関東エリアでも、やはり、医学部受験に特化した予備校の評判がよくなっています。
医学部予備校ACE Academy、医系専門予備校メディカルラボ、医学部受験富士学院、メルリックス学院、医歯薬専門予備校野田クルゼ、医学部専門予備校メディカルフォレストなど、高い合格実績を持つ予備校が評価の高い予備校。
中でも、女子受験者限定の予備校として、きめ細やかなカリキュラムを展開する医学部専門予備校メディカルフォレスト自由が丘校は、全国的にもめずらしい予備校のひとつ。
同校の池袋校は共学、麹町校は通信制となっていますが、自由が丘校は、医学部を目指す女性から絶大な支持を獲得しています。
一方で、私立大学の医学部の受験を目指している方は、私立大学の医学部への受験で豊富な合格実績を持つメルリックス学院がおすすめ。
ノウハウが詰まったオリジナルテキストを使って、細やかなサポートが受けられると人気です。また、個人指導に重点を置いて、しっかりと1人1人の実力を見極めてくれる医学部受験富士学院、チューター制を採用している医系専門予備校メディカルラボなど、特色豊かな予備校が揃っています。
このほかにも、駿台、四谷学院、進学塾ビッグバンなど、全国展開のある一般の予備校も、医学部受験を専門に扱う予備校に引けを取らないと評判になっています。
関東エリアで予備校を選ぶ場合は、自宅や在籍する高校からの通いやすさも大きなポイント。乗り換えの面倒くささはないか、通勤・通学ラッシュ時間を考慮しても問題のない場所かなど、それぞれの予備校の評判はもちろんですが、ストレスなく通える予備校かどうかという点にも注目して予備校探しをすると安心です。
ぜひ、講師やクラスと一丸になって合格を目指していけるような、よい予備校を見つけましょう。
※下記表ですが、横スクロールができます。
予備校名 | 設立 | 校舎 | コース | 授業スタイル | その他 |
---|---|---|---|---|---|
医学部予備校ACE Academy | – | 小川町校 | 浪人生・再受験生コース 特待生コース 現役生コース 通信指導コース |
自習スタイル | 個別課題作成 暗記・計算トレーニング |
医系専門予備校メディカルラボ | 2006年 | 東京御茶の水校 東京新宿校 東京池袋校 東京立川校 町田校 |
– | 個別授業 | 個別カリキュラム 学生寮 自習室 質問専任チューター制 |
医学部受験富士学院 | 1995年 | 東京御茶ノ水校 東京十条校 |
個人指導 富士ゼミ 期間限定特別講習 |
個人指導 オンライン個人指導 |
模擬集団討論・口頭試問対策講座 校内医学部入試セミナー 医学部入試研究会 |
メルリックス学院 | 1999年 | 渋谷校 | 私立医学部選抜コース 私立医学部受験コース 私立歯学部受験コース 全力集中プラン 現役小論文コース 完全個別コース 現役完全個別コース 個別指導コース |
少人数制授業 個別授業 |
オリジナルテキスト |
医歯薬専門予備校 野田クルゼ | 1970年 | 御茶ノ水駅 | 高1生コース 高2生コース 高3生コース 高卒生コース |
少人数制授業 | 学生寮 さまざまな学費優待制度あり |
医学部専門予備校メディカルフォレスト | 1994年 | 自由が丘校 池袋校 麹町校 |
本科生コース 中高生コース 通信生コース |
少人数制授業 個別指導 |
自由が丘校は、女子受験者限定 提携寮あり |
医学部受験への合格を踏まえた予備校選びでポイントとなるのは、予備校それぞれが持つ特色を押さえること。そして、自分に合う予備校かどうかと吟味することが、何よりも大切になります。
10人程度の少人数で受験対策をおこなう少人数制クラス、7人以下の超少人数制クラス、個別できめ細やかな指導を受けることができるマンツーマン指導など、予備校によって、クラスの規模やモットーとする教育スタイルもさまざま。自分に合うスタイルを見極めるのが合格への近道です。
医系専門予備校の場合は、評判がよくても実績数が少ないことも。実績はあくまでも指標のひとつとして捉えることが大切です。
受験では、苦手な分野を克服することも大切。しっかりと時間をかけて重点的に取り組んでくれる予備校かどうか、うわべの理解度とならないように応用力を養えるようなシステムが構築されているかなど、自分の自信がない分野に関する意見を聞いておくのも大切なポイントです。
パンフレットやオンラインで確認できる情報など、文字だけで表されている予備校は、実際に体験するものとは大きく異なる場合があります。真剣に医学部受験合格を考えるのなら、一番よいのは、実際にトライアルレッスンを受けてみること。身を持って授業を体験することで、自分が必要とする予備校像がはっきりすることも少なくありません。
いろいろな分野で培ってきたノウハウがあり、講師や予備校のレベル次第では、短期間でも学力を伸ばすことが可能な場合も。丁寧なマンツーマン指導の徹底、多分野に渡る上質なカリキュラムなど、総合的なレベルが高いことが一般的です。医系専門予備校と比べて、費用をリーズナブルに抑えることのできる予備校が多くあります。また、意外と医学部受験において高い合格実績を持っていることが多くなっています。
やはり、医系専門予備校は、ほかの予備校とは一線を画す豊富なノウハウが武器。また、受験校選びでも大きなサポートとなってくれます。
一方では、費用の高さがネックになる場合も。しかし、多少費用がかかっても、しっかりとした結果を出すために医系専門予備校に通いたいという場合や、医学部を志す仲間とともに受験勉強に取り組んでいきたいなどという場合は、医系専門予備校を使うメリットが大きくなります。
私立大学の医学部を専願で目指す場合には、医系専門予備校の方が安心かもしれません。
予備校選びでよくあるテーマのひとつが、全国でも名の知れた大手の予備校にするべきか、それとも、医学部受験に特化した医系専門予備校にするべきかというお悩みかもしれませんが、体験授業などを通して両校の雰囲気を体験してみるのがおすすめです。
費用の高さ・安さを基準に比較した場合、予備校の実際の評判を知るのはとても難しいもの。予備校は、「高ければよい」「安ければクオリティも低くなる」とは一概に言えないものなので、費用に関わらず、下記のような点を事前に確認しておくと安心です。
大手の予備校の場合は、同じ予備校でも費用の安いプランを利用していることで自習室が利用できないなどの意外な制約があることも。あとで後悔することのないよう、事前に確認するようにしましょう。
予備校の方が勉強がはかどるということもありますよね。自習室がない予備校でも、空き教室を開放していることもあるようです。
いくら講師の質やカリキュラムが充実していても、きちんと集中して勉強できないような環境では意味がありませんよね。設備の使いやすさや空調設備はもちろん、空気清浄機などの有無もポイントとなります。
費用が安い予備校にありがちなのが、雑居ビルのような一室を使っている予備校です。安心して勉強できる環境は何よりも大切なので、もしものための必須の確認事項として覚えておきましょう。
今回、いろいろな予備校をご紹介してきましたが、医学部受験を控えて、予備校選びにも慎重に取り組まなければというプレッシャーを抱えている方も多いと思います。
まず、予備校選びで大切なのは、たとえほかの人からの評判が高い予備校でも、自分にとってのよい予備校だとは限らないことをあらかじめ知っておくことです。評判のよい予備校でも、たまたまクラスを担当する先生と相性が合わないこともあるでしょう。
また、時には、自分とクラスのモチベーションが噛み合わない違和感などから、受験へのモチベーションの維持が難しくなってしまう可能性も十分に考えられます。予備校の実績や評判ばかりを重視するのではなく、受験勉強に取り組む姿勢にプラスとなってくれるような予備校を選ぶようにしたいですね。