私立医学部受験生に役立つ奨学金の種類や制度を解説します

私立医学部受験生に役立つ奨学金の種類や制度を解説します

私立の医学部進学する方のうち、一番の悩みの種は何でしょうか。受験生からすれば、合格点を取れるように勉強することですが、その親御さんは「大学の費用」がネックになってくると思います。医学部は6年間通う必要があり、その中でも実験や実習で費用がかさみます。そこで、医学部進学で絶対に知っておきたい奨学金の情報をここでまとめました。奨学金の基本的な定義からその種類、注意点までしっかり記載していますので、選ぶ際のヒントにしてみてくださいね。

奨学金とは何?制度や種類を紹介します

そもそも奨学金には、様々な種類があることをご存じでしょうか。知っておかなければ後で困ってしまうことになりかねないその種類についてご説明します。

まず、奨学金には2つのタイプがあります。「貸与型」「給付型」というものです。

奨学金制度

貸与型

その名の通りお金を借りるタイプの奨学金です。大学を卒業した後には借りた分を返済していく必要があります。また、その中にも利子の有無があります。

利子がない場合は、借りた額をそのまま返済すればよいのですが、利子がある場合は借りた額にプラスして返済していく必要があります。返済期間が長いほど、利子も増額されるケースが多いので注意しておかなければ鳴りません。

給付型

貸与型の逆で返済する必要がありません。しかし、厳しい成績基準などがあるため、常に気を緩めずに学業に励む必要があります。

奨学金の種類

これら貸与型、給付型の奨学金は公的なところから、民間企業などから、もしくは進学先の大学から、地域の自治体などからなど、様々なところから得ることができます。

公的

公的なところの奨学金です。一番知られており、利用数も多いのは日本学生支援機構の奨学金でしょう。こちらには貸与型・給付型それぞれのタイプがそろえられており、家計の基準などで判断されます。

また、貸与型給付金では、利子がない「第一種奨学金」と、利子を付けて返す「第二種奨学金」があります。

日本学生支援機構の奨学金で気をつけておきたいことが2つあります。まず1つ目は、予約採用と在学採用があることです。予約採用は、高校三年生の時点で申し込んでおくタイプで、在学採用は大学在学中に申し込むタイプです。どちらも申し込むには一定の基準を満たす必要があります。

2つ目は、支払われるのは入学後であることです。大学は入学までに受験料や入学料、前期の授業料を支払う必要があります。これには奨学金が支払われないので、別途準備しておく必要があります。

民間

民間の奨学金は、様々な企業や団体から頂けるといったものです。こちらにも貸与型、給付型それぞれのタイプがあります。基準などは団体ごとに異なり、成績優秀か、研究内容は何かなど、詳しく確認されますので、自分の進学先との兼ね合いを考えながら申し込むようにしましょう。

また、大学卒業後にはその団体やグループでの勤務することが条件にもなっているところがあるため、キャリアプランも考えながら借りるようにした方が良いでしょう。

大学

大学による奨学金も、貸与型・給付型それぞれが存在しています。基本的にその大学内の学生しか採用しないため、奨学金の取り合いになることは少ないですが、学内でも突出した成績や経験を持っておくことを求められます。また、受験時に採用が決まるものもあるので、常に成績に気を配っておかなければ、取り消しになってしまうこともあるようです。

また、奨学金を借りる前には、学費減免制度が適用されないかをチェックしておきましょう。大学ごとに授業料を半額、もしくは全額免除にするところもありますので、詳しくは各大学のホームページなどで確認してください。

自治体

自治体による奨学金にも貸与型・給付型それぞれが存在しています。ここで知っておきたいポイントは、自治体の多くがその土地出身の学生にしか申し込みできないように設定していないことです。自分の出身地に使える奨学金がないかを探しておくと良いでしょう。

しかし、気をつけたい点は、卒業したら出身地に戻ってくることを条件にした奨学金というものがあることです。他の地域への就職は認められておらず、もし出身地以外に就職をする場合には、奨学金を全て返さなければならなくなることもあるようです。

奨学金に関する注意点

奨学金には大きく分けて貸与、給付があるということをお話しました。その中でも一番気をつけておかなければならない注意点は、「貸与」型の奨学金です。

貸与、つまりお金を借りていることになりますので、最終的には返済していく必要があります。ここで注意しておきたい点が2つあります。

1つ目は、貸与型でも2つに分かれるということです。それは、利子があるかないかです。利子がない場合、借りた額をきっちり返済すれば問題ありません。しかし、利子があるタイプだと、返済が長い期間になればなるほど、返済する額も増えていきます。貸与型の奨学金を利用する際には、利子の有無をチェックするようにしてください。

2つ目は、奨学金返済をせず、滞納してしまうとブラックリストに載せられてしまうことです。恣意的に支払わなかった場合でも、うっかりで支払えなくても、どちらにも当てはまります。滞納をしてしまうと、延滞金が課されて返済する額も増えてしまいますし、9ヶ月間以上滞納を続けると、給料の差し押さえに繋がってしまう場合もあります。

貸与型奨学金は、借りる時に条件をしっかりと把握しておく必要があるので、利子があるかどうか、また未来の返済計画もたてながら選ぶようにしましょう。

お金を借りる方法として奨学金の他にも教育ローンがあります。教育ローンについては下記の記事を参照してください。

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私立医学部受験生が利用すべき、おすすめの奨学金

ここまで見てきて、貸与型と給付型の奨学金の存在を知ってもらえたと思います。このうち、私立医学部を狙う受験生が利用すべき奨学金は、もちろん給付型の奨学金です。

医学部に進学すると、通常の学部よりも2年長く在籍する必要があること、実習などで費用がかさむことを考えると、給付型奨学金をもらって、後の返済の不安を解消しておくことがおすすめです。

しかし、給付型奨学金にも気をつけておかなければならない点があります。多くの給付型奨学金は、「成績優秀者」であることが求められます。常に向上心を持ち、試験の成績の基準を満たす必要があります。また、入試の時点で優秀な成績を残さなければならないこともあり、負担は大きいかもしれません。しかし、後の返済のことを考えると、受験生の時に努力しておくのがベストです。

家庭状況や自分の成績を確認し、特に問題がなければまずは給付型奨学金に応募することをおすすめします。

また、進学先によっては、指定の病院に勤務すれば奨学金の返済が免除になり、実質的に給付型奨学金と同等の扱いになるものもあります。自分の進学先を決める際には、大学の奨学金制度もしっかりチェックしておきましょう。

大阪にある私立医学部の奨学金制度一覧

では、ここでは近畿地方の私立医学部で使える奨学金の情報をご紹介したいと思います。多くが貸与型ですが、条件によっては返済が免除になり、実質的には給付型のようなタイプになることもあるので、チェックしてください。

大阪医科大学

大阪医科大学では主に3つの制度を利用することができます。

1つ目は、入学時特待生制度です。これは入学時に成績上位者100位以内に入り、入学をすれば特典として施設拡充費と教育充実費が減免されるものです。入学までに必要な学力を身につけておかなければなりません。

2つ目は、学費減免制度です。こちらは難易度が高く、「建学の精神」入試を利用して受験をし、そのうちの入学者3名程度に6年の在学中の実習料、施設拡充費、教育充実費の半額が減免されます。入試制度は大学ごとにそれぞれあるので、どの制度でどの奨学金を得られるのか忘れずに確認してくださいね。

3つ目は、修学資金貸与制度というものです。大阪府出身で、選抜試験に合格した2名程度が選ばれるものとなっています。大阪府から月額10万円、大学から年額200万円を6年間貸与することができます。貸与のままですと、卒業後は返還する必要がありますが、条件を満たせば免除されることもあります。

その条件とは、大学卒業後、1年6か月以内に医師免許を取得し、キャリア形成プログラムの対象となり、大阪府指定の病院で指定された期間、指定された業務に勤務することです。医師試験を突破するまでの期間が短いこともあるので、事前に計画を練って行動していく必要があります。

大阪医科大学について詳しくはこちら

関西医科大学

関西医科大学でも4つ種類があります。

1つ目は、特待生制度です。入学時の成績優秀者には授業料、実験実習費、施設設備費や教育充実費の全額が免除されます。

2つ目は、藤森民子賞です。これは入学試験をトップで突破した者に500万円が贈呈されるものです。他に比べて難しい条件ですが、しっかりと勉強してチャンスを狙っていきましょう。

3つ目は、特別枠入学での学生奨学金です。特別枠学校推薦型選抜で入学をした学生に、毎年100万円を限度として貸与されるものです。貸与なので、基本的には卒業後に返済する必要がありますが、卒業後に関西医科大学附属の医療機関で10年間勤務すれば返済を免除されます。

4つ目は、大阪府地域医療確保修学資金等貸与制度というものです。大阪府地域枠から、地域枠学校推薦型選抜で入学した5名に月額10万円を貸与してくれます。こちらも大学卒業後、1年6か月以内に医師免許を取得し、キャリア形成プログラムの対象となり、大阪府指定の病院で指定された期間、指定された業務に勤務するという条件を達成すれば、返済が免除されます。

関西医科大学について詳しくはこちら

近畿大学

近畿大学では、大学自体の奨学金制度はありませんが、大阪府地域医療確保修学資金等貸与制度が適用されます。こちらは推薦型の大阪府地域枠入試から入学した3名に、在学中の6年間は月額10万円を貸与してくれるものとなっています。

いずれも、細かな条件設定がなされているので、しっかりと確認をしておく必要があります。また、他にも各県での修学資金が設定されているので、自分の出身地で使えそうなタイプがないかをチェックしておきましょう。大学からの奨学金は、入学時に決まる琴も多いので、受験勉強をしながら、どれが自分にあったものなのかを考えておくようにしてくださいね。

近畿大学について詳しくはこちら

まとめ

ここまで、私立医学部に進学する際にはどんな奨学金を利用すべきかについてお話ししてきました。まず、奨学金には貸与型・給付型という種類があること、貸与型には利子の有無があることに気をつける必要がありました。

また、公的なところや民間企業や団体、自治体、大学などから奨学金を頂けることも説明しました。細かなルールがあるので、自分のキャリアプランや進学先のことをふまえて選ばなければなりません。

自分が卒業した後のことも考えて選ぶ必要がある奨学金は、自分の人生を左右する物です。ぜひ、納得できるまで検討を重ね、ベストな選択をするようにしてくださいね。

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